The post 相談室あいりす様 勉強会レポート 「医療者による法人後見」 first appeared on 障がい者の親なきあと問題相談室ファミリア.
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今回はその勉強会の中で、医療者による法人後見についても触れさせていただいたので、その内容です。
引き続き、「あいりす通信」のないよ内容を当相談室のホームページにて引用して投稿させていただきます。相談室あいりす様、誠にありがとうございます。
今年の夏は、連日30度を超える強烈な暑さに見舞われました。みなさんはうまく暑さに対処できたでしょうか? 冷たいものが美味しい季節となった今年の夏でした。
新型コロナウィルス感染症が第5類感染症に移行したことに伴い、お祭りなどの各種イベントが再開されて、至るところ賑わっていますね。みなさん楽しい夏は過ごせたでしょうか? 引き続き感染症対策をしっかりと行って、年末まで楽しく過ごせるとよいですね。
さて、今回のあいりす通信では、昨年度に続き、勉強会の模様をお伝えしようと思います。この通信では、成年後見制度についてお伝えすることも多いですが、あいりす職員としても、まだわからないところは多くあります。そこで、勉強会を開き、自ら学ぶとともに、みなさんにも有益な情報を提供できるよう努めています。
さて、今回は、相談室あいりすの勉強会の様子をご紹介します。
昨年度は成年後見制度や遺言等に関する勉強会の様子をお伝えしましたが、この勉強会では、法人後見についてと、医療者による後見人について、お馴染みの司法書士の渡邉さんと、特定非営利活動法人ココロにハルを の酒谷晃生さんをお迎えして、お話を伺いました。
まずは、お二人と、NPO法人ココロにハルを(以下「ココハル」)を、簡単ではありますが、紹介しましょう。
司法書士渡邉護について
法律の相談ではお馴染みの、司法書士の渡邉護さん。司法書士AXIS法務事務所、障がい者の親なきあと問題相談室ファミリアの代表です。あいりすでもいつも相談にのっていただいています。NPO法人ココロにハルを の監事を務められています。
NPO法人ココロにハルを代表理事 酒谷晃生氏について
作業療法士の酒谷晃生さん。NPO法人ココロにハルを の代表理事です。株式会社ココロにハルを では代表取締役を務めており、ココハル訪問看護ステーションを運営しています。電子書籍『旅としての人生』も出版されています。
NPO法人ココロにハルを
設立 : 2020年11月11日
事業内容:学校や職場、家庭環境や人間関係等において少なからず心的ストレスを抱えながら現代社会を生きゆく人びとに対して、様々なイベント活動や取り組みを通じ心身共に健康的で活力溢れる人々の増加促進や 社会的繋がりの構築を図り、現代そして未来の世代の人々が持続的に互いを助け合い続ける事の出来る利他の精神性の育成、
ストレスケアによこころの健康の充足、更には自殺・孤独死の予防、健康寿命の延伸に寄与することを目的とする。
具体的には、こども食堂や自然学習、医療者による成年後見人の活動のほか、各種イベントを主催・コラボレーションしています。
詳しくはホームページをご覧になってください。
あいりす相談員「では、早速ですが、渡辺さん。ココハルでは法人後見を行っており、チームで後見業務を行っているわけですが、法人後見のメリットはどのようなところにありますか?」
司法書士渡邉「そうですね。やはり個人が後見人となるよりは、法人後見の方がメリットは大きいですね。
①個人のように後見人が死亡することはないので、法人内での職員の高齢化や死亡にも対応ができます。職員が入れ替わっても、法人は継続します。
②チームで仕事することができます。職員が得意とする分野・場面で、各々が対応できます。
③法人のなかで、会議をしながら重要事項等を決めていくことができます。
迷う場面は多くありますが、みんなで様々な角度から検討して決めていくので、最善の決定ができます。」
あいりす相談員「なるほど、いいことばかりなのですね。
そうであれば今後は法人後見は広がっていきそうですが、いかがでしょうか?」
司法書士渡邉「今のところ、法人後見をしているところは、道内でも10はないのではないでしょうか。
ただ、需要はあると思います。今後少しずつ増えてくるのではないでしょうか?
法人後見は、法人の形態であれば、株式会社や合同会社、一般社団法人、NPO法人でも可能です。親の会による法人後見の例もあります。」
あいりす相談員「今後は選択肢も増えていきそうですね。さて、次は、二つ目の話題、医療者による後見についてお聞きしましょう。医療者であることによるメリットはあるのでしょうか?」
酒谷氏「医療職としての経験から、信頼関係(ラポール)を築くことやアセスメント(課題分析)に長けています。意向を汲み取り、ニーズを掘り起こしていくことができます。ご家族からは、非常に好評を得ています。」
あいりす相談員「医療者ということで、医療行為を行うことはあるのですか?」
酒谷氏「いいえ、行いません。医療行為には、医師の指示が必要となります。
ご本人の様子を見て、必要があればケアマネージャー等との連携をはかり、必要な対応することができます。」
あいりす相談員「なるほど。医療者として経験や対人面での技術から、ご本人としっかりとコミュニケーションがとれて、早い段階で信頼関係が築けるのですね。また本人の様子を見て、状態を判断して、必要なサービスや医療につなげていくことができるのですね。そこには大きなメリットがありますね。」
司法書士渡邉「法律家のような冷たいイメージはありませんね。医療者による後見には、あたたかいイメージがあります。本人(被後見人等)の家族からの安心感の言葉が聞かれています。」
あいりす相談員「ココハルでは、どのような職の方が、後見業務をされているのですか?」
酒谷氏「私のような作業療法士や看護師、社会福祉士・精神保健福祉士、渡邉さんのような司法書士がいます。
今後は、ケアマネージャーや行政書士等の専門職も仲間に入れて、様々な視点を入れて共働していきたいと考えています。」
あいりす相談員「多様な職種が集まって後見業務ができるのは、法人後見ならではですね。」
酒谷氏「ご本人(被後見人等)の想いや意思を叶え、財産管理との最適なバランスをとっていきたいと思います。丁寧に対応することができ、必要に応じて、月に複数回訪問することもあります。どのようにメリットを引き出していくかは、今後の課題でもあります。」
職員みんな、真剣に話を聞いています。一方的に話を聞くのではなく、活発に質疑が行われました。
機会を作っていただきました、ココハルの酒谷さん、渡邉さん、ありがとうございました。また是非お話の機会を頂きたいです。そして一緒に仕事等できたらいいですね。
この紙面では、お聞きした話の全てを載せることはできませんが、ほかにも様々なお話をお聞きすることができました。今後、あいりすでも、今回学んだことを仕事に活かしていこうと考えています。これからも、様々な人や組織とつながりを持ち、より充実した支援が提供できるよう、がんばっていきます。
以上、あいりす通信様からの引用でした。
医療者による法人後見は、全国でも前例のない事業なので
相談支援事業所の相談員の皆様から感想を聞けて非常に勉強になりました。
貴重な機会をありがとうございます。
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]]>The post 相談室あいりす様 勉強会レポート 「成年後見制度について」 first appeared on 障がい者の親なきあと問題相談室ファミリア.
]]>その内容を相談室あいりす様にて発刊されている「あいりす通信」にてまとめてくださっていて
そちらの内容を当相談室のホームページにて引用して投稿させていただきます。
相談室あいりす様、誠にありがとうございます。
楽しみにしていた夏も、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、行動の制限を余儀なくされてしまった方も、多いのではないでしょうか? みなさん、コロナ禍での楽しみ方をいかに見出しているのでしょうか? これからの秋、冬と、楽しいイベントが実現できるよう、ただただ祈るばかりです。
さて、今回の通信は、他の事業所の紹介でもできればと考えていましたが、こちらも新型コロナウィルスの影響から、お伝えすることが難しくなってしまいました。また時機を見てご紹介できればと考えています。
しかしながら、ただ手をこまねいてこの状況を見過ごしてもいられません。「あいりす」でも、より良い情報を提供できないかと考え、この度、勉強会を開催しました。「障がい者の親なきあと問題相談室 ファミリア」の渡邉護さんを招き、お話を伺い、意見を交換しました。
「あいりす」ではこれまで「親なき後の生活についての聞き取り調査」を行ってきました。そして訪問の際にお伺いした様々なお話からも、成年後見制度の利用に躊躇されているが多い、という印象を受けました。もちろん慎重に検討した上で、必要性を判断する必要はあります。しかしながらこの制度の正確な理解が難しいのではないか、という側面もあるように感じています。
そこで、今回、みなさんにこれまで伺ってきた話を整理した上で、「あいりす」の相談員もしっかりと知識を得て、みなさんのお役に立てる情報を提供していきたいという思いから、「障がい者の親なきあと問題相談室 ファミリア」の渡邉護さんにお話を伺うことにしました。
以下、その一部をご紹介したいと思います。
「親亡き後問題」としてまずあがってくるのが、成年後見制度の利用に関してです。しかし成年後見制度を利用したいという方が少ないのが現実です。なぜなのでしょうか? 今まで皆さんのお話をお聞きするなかで、主なものを拾い上げてみました。
①親亡き後について不安はあるが、その不安が漠然としたもので具体的にイメージができない。
②専門職後見人に対しては、不信感がある。親亡き後の世話や管理に関しては兄弟姉妹に任せればいいのではないか。
③親が元気なうちに後見人を選任すると、子どもとの間の金銭のやり取り等で不便となることがあり使い勝手が悪いのではないか。
④不安の内容としては、将来の住まいが不安であり、札親会のグループホームや施設入所が決まれば、事業所で金銭の管理やその他のことをしてもらえばいいのではないか。
⑤将来は生活保護を受給することが予想され、後見人の利用の必要性が分からない。
⑥遺産の相続などで、財産が少ない(ほとんどない)から、後見制度の利用の必要性を感じない。
⑦後見人の報酬の仕組みや根拠が分からず、利用を躊躇してしまう。
このような声が多く聞かれました。みなさんが躊躇してしまうのも、このあたりに理由があるのではないでしょうか? このことから、話し合いの場で、意見の交換を行いました。
あいりす相談員「①の親亡き後について不安はあるが、その不安が漠然としたもので具体的にイメージができないについては、いかがですか?」
司法書士渡邉「そうですね。これに関しては、丁寧に説明していくしかないですね。相談される方の個別の事情もあると思いますから、詳しくお話をお聞きして慎重に対応していきたいと思います。」
あいりす相談員「そうですね。成年後見制度がどのようなものかをしっかりと理解した上で、必要か否かを慎重に判断する必要がありますね。②の専門職後見人に対しては、不信感がある。親亡き後の世話や管理に関しては兄弟姉妹に任せればいいのではないかについてはいかがですか?」
司法書士渡邉「成年後見人の業務は思いのほか大変なものです。近くに住んでいればいいのでしょうが、遠隔地にいると、本人のいる所や家庭裁判所へ来てしなければならない用事もあり、その後の人生に制限がかかってくると思われます。また年齢を重ねるにしたがって、ご自身の備えも必要になってきますので、相応に負担がかかってくると思います。」
あいりす相談員「なるほど。ご兄弟にはご兄弟のご家族や人生もありますし、介護や相続の準備など将来のことを考えると、負担になってしまうこともあるのですね。」
あいりす相談員「次は、③の親が元気なうちに後見人を選任すると、子どもとの間の金銭のやり取り等で不便となることがあり使い勝手が悪いのではないかですが。」
司法書士渡邉「そうですね。これについては、子どもの財産は成年後見人が管理することになりますので、後見人を通さなければならないことが増えて、今まで通りにはいかなくなってしまうでしょう。それまで、ここまでならいいかな、と思って使っていたような場合には、不便に感じることはあるでしょう。しかしながら、子どもの財産は、親の財産とは別の子ども自身の財産だということも留意する必要がありますね。」
あいりす相談員「なるほど、親だからといって、子どもの財産を自由に使ってしまうことは難しいのですね。④の不安の内容としては、将来の住まいが不安であり、札親会のグループホームや施設入所が決まれば、事業所で金銭の管理やその他のことをしてもらえばいいのではないかはいかがでしょうか。」
司法書士渡邉「グループホームや施設で金銭管理を行ってもらえるのであれば、基本的には必要なさそうですね。しかし、介護保険制度への移行や相続があった時、大きな財産を所有しているような場合には、成年後見人は必要ではないでしょうか。」
というような形で、話を進めていきました。成年後見制度の利用は、一般的な話をすることはできるものの、個別の事情によって、大きく異なることも多いため、慎重に検討する必要があるとのことです。
しかし、何もせず手をこまねいていても仕方ないのではないかと考え、他の方法についても伺いました。
司法書士渡邉「最初の一歩として、遺言書を書くこともいいかもしれませんね。成年後見人の選任せざるを得ない状況を避けられる場合もあります。」
あいりす相談員「相続の場面では、次のように場面が転換していきますが、遺産分割協議には、判断能力が不十分な人(意思無能力者)には、後見人が代理する必要があります(そうしなければ遺産分割協議は無効になってしまいます)。
①相続人の確定(戸籍謄本等と取って調べます)
②相続財産の調査(金融機関への問い合わせ、不動産の調査、借金の調査等)
③遺産分割協議(誰がどの財産をどの程度相続するのかを話し合います)
④相続手続き(遺産分割協議書に基づいた銀行や不動産の手続等)
このように、相続は大変なものです。」
あいりす相談員「遺言書を書くことで、誰にどの財産をどの程度相続させるか決めて、遺言執行者を選任しておけば、すべての手続をしてもらえます。そうすることで、成年後見人の選任を避けられる場合があります。」
あいりす相談員「渡邉護さん、ありがとうございました。大変勉強になりました。またよろしくお願いします。」
紙面の都合からも、お話しいただいた内容を一部割愛させていただいております。
相談員からは、法律や実務に関して疑問に思っていたことを率直に質問し、渡邉さんからは丁寧にお答えいただきました。途中、話が脱線しつつも時間いっぱい話し合いを行いました。それでも時間は足りず、今後もこのような勉強会の機会を設けていくことを確認しました。
今後は、みなさんの疑問や意見を反映させたものにすることによって、より有益な情報を提供したいと考えています。忌憚ないご意見やご要望をお聞かせください。
また「あいりす通信」も、これを機に、既定の路線の通信とは別に、成年後見制度やその周辺の分野に特化した通信を発行すべきではないか、との意見も出ており、今後に向けて検討を行っています。よりホットな話題を提供できるよう努めていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
以上、あいりす通信様からの引用でした。
相談支援事業所の相談員の方や、直接支援に関わる支援者の方々とお話できることは私にとっても非常に勉強になりました。
貴重な機会をありがとうございます。
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]]>The post 書籍の発行のお知らせ first appeared on 障がい者の親なきあと問題相談室ファミリア.
]]>障がい者の親なきあと問題 相談事例集 (フィールズ電子出版)
https://amzn.asia/d/cxIXukb
事例形式であるため、比較的読みやすい内容になっていると思います。
ぜひご一読いただければと思います。
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]]>The post 美唄養護学校にて講話「親なきあと問題と成年後見制度について」 first appeared on 障がい者の親なきあと問題相談室ファミリア.
]]>美唄養護学校様にて、「親なきあと問題と成年後見制度について」お話させていただきました。
学校の教職員さん、保護者さん中心に学校のホールでお話させていただきました。
こういったところは学生時代を思い出して、不思議な気持ちになりますね。
今回は親なきあと問題の事例をもとに、成年後見制度を中心に解説。
成年後見制度にしかできないことと、その注意点についてお話しました。
とくに子が成年後見制度を利用する可能性がある場合、
両親や祖父母は遺言書を作成してほしいということについては、強く伝えたので伝わっていれば良いなと思います。
帰りは猛吹雪でホワイトアウトしていましたが、安全運転で無事帰宅しました。
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]]>The post 「親の会による法人後見」レポート first appeared on 障がい者の親なきあと問題相談室ファミリア.
]]>とある親の会による法人後見のサポートを通して気づいたことをまとめます。
許可をいただいて話せる範囲で記載します。
障がい者の親なきあと問題において
親なきあとに備えて成年後見制度を利用したいと思っているけれども、
後見人や制度そのものへの不安からなかなか利用に踏み込めないという方はよくいらっしゃいます。
そこで、とある親の会においては法人を設立して
その法人で『法人後見業務』を行っていくという試みがなされました。
後見人のなり手自体が少ない中で、チームで後見業務を行える法人が増えるということは
社会にとっても非常に意義のあることだと考えます。
障がいのある子の親同士でグループホーム等の福祉事業所をつくろうとする方もいらっしゃる中、
法人後見を行う法人をつくった例はあまり聞きません。
一概に比較できるものではないのですが、法人後見は福祉事業所のように物件の費用や人件費を用意する必要がなく、コストがほとんどかかりません。
「経営」という面で見たときには、始めやすく続けやすいので、もう少し実例があっても良いように思えます。
(実例がないのは知られていないだけなのか、成年後見制度のイメージが悪いからなのか・・・)
もちろん親の会の皆さんにとっては
法人を設立するということ自体が初めてなのでそこからすでに難しい部分ではあります。
私が親なきあと問題の専門家であり、かつ司法書士であるということもあり
かなり遠方ではあったのですが、諸々のサポートのご依頼をいただいて
設立の段階から二人三脚で進めることになりました。
法人設立からはじまって、成年後見の申し立て、後見業務遂行の上でのご相談など
私が司法書士としてお役に立てる面が多々あり、手続き面は順調に進みました。
細かい部分で成年後見用の損害保険の手配なども、
どの会社が対応してくれるかの知識もあったのでそのあたりもお役に立てたかと思います。
大変そうだった部分は、やはり後見人の業務や責任の部分についての法律の理解についてです。
後見業務がはじまってから実務の中で覚えていくことも多いのですが、最低限のことは後見人の就任前に把握しておくべきでしょう。
書籍や家庭裁判所の提供している動画などから勉強されていたのですが、どうしてもイメージがつかない部分があり、申し立て前に後見業務をなるべく理解するためにも、業務の詳細に関するミーティングは綿密に行いました。
毎年家庭裁判所へ提出する実際の書式例を用いて、
そこから逆算した日常業務のマニュアルつくりや
これまで私が対応に困った後見業務の事例なども共有しつつ理解を深めていきました。
条文に触れながらも説明していったのですが、やはり法律専門職でない方にとっては条文は未知の言語。
皆さん慣れていくのに時間がかかったところでした。
そんな努力の甲斐があってか、家庭裁判所で本件法人を候補者として申し立てた件について、本件法人が無事に後見人になれることに。
家庭裁判所が候補者通りに後見人を選任するかどうかはわからないので、審判がおりるまではドキドキでした。
最初の一件について後見人に就任できると一安心のところです。
その中で後見業務を間違いなく行えれば、家庭裁判所も今後安心して任せてくれるところでしょう。
ちなみに最初の後見人は地域の高齢者の方でした。
親の会のお子さんたちは年齢と現在の生活の中でまだ成年後見の必要がないので、
その子たちに後見人が必要になる時までに、法人として経営上も含めて安定した後見業務を行えるように成長していきたいところです。
親の会による法人後見の最大の壁は、世代交代のタイミングでしょう。
まさに親なきあとのタイミングに備えて、法人の役員・従業員の新陳代謝は長い目で見たときに必ず必要になってきます。
札幌に比べると人口の少ない地域なので、
今後長い目で見たときに若い世代の法人の加入者が
増えてくるかどうかが心配なところです。
ただ、働き口を探されている方も間違いなくいるので、法人としての経営が安定してきて雇用を生めるようにすることで、
解決の選択肢が広がるのではないかとも考えます。
後見業務の性質上、1つの法人のなかで受けられる人数には限界があります。
法人の中で働く方が多い場合は、個人の後見人に比べて対応できる人数が多いはずですが、利益相反の関係や対応できる現実的な距離感を考えると、対応が難しいケースも出てくるでしょう。
つまり法人後見を行う法人は各地域に複数あっても全く問題ありません。
本件の親の会の皆さんの想いとして、今後同じように法人後見を行う親御さんたちの参考になれるようにと、
こういった投稿をすることにご賛同いただきました。
これから法人後見を始める方々のお役に立つことを願います。
札幌でも関わっている医療職による法人後見にもかなりの反響があり、社会的にも法人後見の需要が高まってきていることを実感します。
今後も社会に求められる成年後見人の新しいあり方を追求していきたいところです。
さらなる詳細に興味がある方は個別にご相談ください。長くなりましたがここまで読んでくださってありがとうございます。
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]]>The post 札幌市北区第一地域包括支援センターにて成年後見制度の講演 first appeared on 障がい者の親なきあと問題相談室ファミリア.
]]>現地に赴きZOOMとリアルでの講義を同時に行うというちょっと新しい形での講演です。
ケースワークを通して、実際にどのような状況で成年後見人を利用することを検討するのか。
また成年後見人の申し立ての前提として、どのように家族と信頼関係を築いていくのか。
等、私の経験と知識の範囲でお話させていただきました。
とくに障がいのある方と認知症高齢者の方が家族で両方とも関わる場合は対応が非常に難しくなります。
成年後見制度は厚生労働省の方針としても今後国民に広く伝えていきたい制度です。
すこしでも多くの方にわかりやすく制度の趣旨をお伝えすることは、私のような司法書士の今後の使命として重要なものになりそうです。
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]]>The post 医療職による成年後見 first appeared on 障がい者の親なきあと問題相談室ファミリア.
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The post 医療職による成年後見 first appeared on 障がい者の親なきあと問題相談室ファミリア.
]]>The post 【2月2日~】日本初のゲーミンググループホーム『eGH』【クラウドファンディング】 first appeared on 障がい者の親なきあと問題相談室ファミリア.
]]>札幌障がい者グループホーム支援者の会『FIRST COMMONS』
https://www.first-commons.com/
この度FIRST COMMONSにおいて、全国初となるゲーミンググループホーム「eGH」を立ち上げることとなりました。
詳細はこちらの動画をご覧ください。
令和3年2月2日より、クラウドファンディングを実施しますのでご支援・シェアをいただければ幸いです。
https://camp-fire.jp/projects/362680/preview?token=3ort1awh
何卒、よろしくお願いいたします!
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]]>The post 障害者の理想のグループホームを考えよう!PART3 first appeared on 障がい者の親なきあと問題相談室ファミリア.
]]>もう3回目となる今回の勉強会、かなり盛り上がりました。
いくつかのグループホームの実情をお話しているのですが、
当相談室から伝えるグループホームの情報だけでなく
●医療関係者
●グループホーム経営者
●サービス管理責任者
など様々な層の参加者の方にお越しいただき
大変充実した内容となりました。
個人的に印象深い意見としては、自立を促すための生活保護の利用も
すべきであるという意見です。
親の扶養が可能でも、将来を見据えて障害者本人が生活保護を利用することができるという点はとても勉強になりました。
相談室・グループホーム運営側が行政にかけあっていくことが必要なのかもしれません。
グループホームは自立を目指すということが大きな制度趣旨となっているので
その点について立ち返ることができた良い会だったと感じます。
次回以降の開催もおたのしみに。
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]]>The post 手をつなぐ育成会主催「障がい者・児の『親なきあとの問題』」 first appeared on 障がい者の親なきあと問題相談室ファミリア.
]]>にて、当相談室の司法書士の渡邉護がお話させていただきました。
以下、渡邉からの感想です。
網走市手をつなぐ育成会の理事の皆様に大変あたたかく出迎えていただき、講演させていただきました。講演までの間、理事の皆様に網走の育成会のご事情をお聞きし、悩んでいるご家族にどんなことをお伝えすべきか考えることができました。
会場には早めにはいり、育成会の皆様と一緒に会場設営。とても立派な演題までご用意いただき、気合の入る思いです。
講演には80名近い方にお越しいただき、皆様終始真剣に聞いてくださっていました。
内容は親なきあと問題とは何かといういつものお話から入り、成年後見制度、遺言、信託、生命保険信託、未成年障害者の任意後見契約、とお話させていただきました。
伝えるうえでいつも注意している点としては、どの制度が良いとか優れているということをお伝えしたい訳ではなく、それぞれの制度には一長一短があり、組み合わせてつかうことが大事であるということです。
また、自分たちだけで悩まずに早めに当相談室にご相談された方が良いということもお伝えしております。当事者のご家族で、自分たちで抱えてしまい、なかなか相談に行けず、早めにできた対策ができなくなってしまうということもあり得ます。
なにより、自分たちだけで対策をしようとして、間違ったやり方の対策をしてしまい、その分の時間やお金を浪費してしまうことがもったいないことだと思います。その時間を家族との時間に使ったほうが有意義な場合が多いです。餅は餅屋という言葉がありますが、無理をせずに専門家にご相談されると良いでしょう。
事前にいただいた質問には「障害者の親の親の亡きあと問題」に関することがありました。
当相談室に多く寄せられるご相談のひとつです。
「障害者の両親の両親が亡くなるまでにできることはありますか?」
とてもたくさんある中、ご家庭ごとにやるべきことは大きく異なるので、一般化された回答は難しいですが、そういった問題も含めて早めにご相談をいただくと良いかと思います。
障害者から見た祖父母の皆様もそれぞれ想いを持っているので、祖父母が元気なうちに家族内で共有し、法知識と併せて最善の方法を考えられると良いでしょう。
次の日は、手をつなぐ育成会のお子さんたちヨサコイを見に網走刑務所矯正展へ。
網走市長とお会いすることもでき、大変充実した時間を過ごすことができました。
また北海道新聞でも今回の講演について取り上げていただき、
今後も地方での講演も積極的にお受けできればと考えておりますので、ご依頼をお待ちしております。よろしくお願いいたします。
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